介護施設のデイサービスの種類に興味のある方もいらっしゃるでしょう。デイサービスは種類ごとに特徴があり、自分たちのニーズに合わせた 施設を選ぶ必要があります。ですがデイサービスではどんなサービスを受けられるのか、どのような種類があるのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事ではデイサービスのサービス内容や種類ごとの特徴について解説していきます。デイサービスの種類について理解すると、自分たちに合うデイサービスが検討可能です。デイサービスに興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
デイサービスはどんな介護施設?
デイサービスで提供されるサービスは大きく分けて3つあります。
- 日常生活のケアを行う
- レクリエーション活動を行う
- お泊りデイサービスを行う
それぞれ順番に解説します。
デイサービスでは日常生活のケアを行う
要介護度が上がると日常生活の動作を自立して行うのが困難になります。介護が必要な利用者に対してデイサービスではスタッフによる専門的なサポートを受けられます。
- 食事
- 入浴
- 排泄
それぞれ順番に解説します。
食事
デイサービスではそれぞれの利用者に適した食事のケアを受けられるのが特徴です。利用者の口腔機能や健康状態、アレルギーに配慮し、栄養バランスの取れた食事が提供されます。
たとえば咀嚼や嚥下機能が低下している利用者には、食べやすいように予め小さくカットしたりトロミをつけた食事、糖尿病や高血圧など持病がある利用者には糖質や塩分を控えた食事などです。
また自身で食事をとることが難しい利用者に対してはスタッフがサポートしてくれるので、安心して食事をとることができます。
通常昼食とおやつが提供されますが、お弁当を購入できる施設もあります。自宅で食事を準備するのは負担となりますので、便利なサービスといえるでしょう。
入浴
デイサービスでは利用者に合わせた入浴介助を行っています。利用者の身体状態によって必要な支援は様々だからです。ご自身で衣服の着脱や身体の洗浄が難しい方はスタッフがサポートします。
また車いすや寝たきりの方でも入浴できる機械浴も用意されています。自宅では安全な入浴が難しい方でも安心して入浴できる環境がデイサービスには整っているのです。
自宅では入浴できない方が、入浴を一番の目的としてデイサービスを利用する場合もあります。
排泄
デイサービスでは利用者の身体状態に合わせた排泄サービスを提供しています。ひとりひとり必要な支援は異なってくるからです。おむつの方にはベット上でおむつ交換を行います。
また尿意の乏しい方には定期的に声かけを行います。利用者の身体状態に合わせたサービスを提供しているので自立した排泄が難しくなった方、排泄機能に障害がある方でも安心です。
デイサービスではレクリエーション活動を行う
デイサービスではレクリエーションの時間がプログラムに組み込まれています。高齢になると身体機能や認知機能が低下し、他者とのコミュニケーションが希薄になりがちです。引き籠りがちになることも少なくありません。活動量が落ちるとますます身体機能、認知機能は低下してしまいます。そこでデイサービスでは認知機能や身体機能の維持向上を目的とした様々なレクリエーションを行っているのです。
代表的なレクリエーションは以下の3つに大別されます。
個別レクリエーション | 集団レクリエーション | 日常レクリエーション |
手芸 塗り絵 折り紙 園芸 楽器 | ダンス 体操 簡単なスポーツ | 懐かしい音楽を流す 施設内を飾り付ける |
また、同じ趣味を持った利用者が集まり、囲碁や将棋、生け花などを楽しむクラブ活動を行っている施設もあります。
デイサービスではお泊りデイサービスを行う
お泊りデイサービスとは日中デイサービスを利用した方がそのまま宿泊できるサービスです。ショートステイや特別養護老人ホームの空きがなかなか出ないこともあり、近年人気が高まっているサービスでもあります。
混同しやすいショートステイとの対比を表にまとめました。比較することでそれぞれの施設の特徴をつかみやすくなります。
お泊りデイサービス | ショートステイ |
介護保険が適用されない予約が取りやすい看取りやターミナルケア対応不可 | 介護保険が適用される予約が取りにくい看取りやターミナルケア対応 |
それぞれの特徴を踏まえ、自分たちに合った施設を選択するのが大切です。
介護施設のデイサービスは4種類!
デイサービスは利用者のニーズによって大きく4種類に分けられます。
- 一般的なデイサービス
- 認知症対応型デイサービス
- リハビリ特化型デイサービス
- 療養型デイサービス
それぞれ順番に解説します。
一般的なデイサービス
一般的なデイサービスでは通いによる生活支援のサービスを受けられます。具体的なサービス内容は食事や入浴、排泄等です。一般的なデイサービスは利用定員数によって2つに分類されます。以下にそれぞれの特徴をまとめました。
規模 | 利用定員 | 特徴 |
通常規模デイサービス | 19名以上 | 最も施設の数が多い。賑やかな雰囲気でコミュニケーションがとりやすい。 |
地域密着型デイサービス | 18名以下 | 市区町村が指定・監督を行う。利用者に合わせた細やかなケアを提供する。所在地の地域の住民しか利用できない |
提供されるサービスは施設によって特色があります。一般的なデイサービスは比較的施設数が多く選択肢も豊富なので、十分に比較検討して自分たちに合った施設を選びましょう。
認知症対応型デイサービス
認知症対応型デイサービスは認知症の方に特化したデイサービスです。認知症の診断を受けた方だけが入居できます。
認知機能が低下した利用者が可能な限り自宅で生活を続けられるよう、認知症の進行を遅らせるための、機能訓練やレクリエーションなどを受けられます。また、定員は12名以下と少人数のため、家庭的な雰囲気でひとりひとりに合わせたきめ細やかな手厚い介護を受けることができる点も特徴です。
リハビリ特化型デイサービス
リハビリ特化型デイサービスは利用者の身体機能維持・向上を目的としたデイサービスです。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などリハビリ専門スタッフが在籍しています。ひとりひとりに合わせた機能訓練を受けられるのが特徴です。
他のデイサービスとは異なり、食事や入浴などの生活支援サービスは最小限となっています。利用時間も短時間の施設が多く、介護費用を抑えながら集中して機能訓練を受けられる点がメリットといえるでしょう。
療養型デイサービス
療養型デイサービスは医療的なケアや看護師によるケアを常時必要とする方が利用するデイサービスです。医師や訪問看護ステーションと連携して運営しています。
常勤の看護師が在籍しているので、一般的なデイサービスを利用できない医療ケアを必要とする方でも利用可能です。また利用者は一日当たり18名以下とされており、柔軟性のあるひとりひとりのニーズに合わせたサービスを受けられる点も強みとなっています。
まとめ
デイサービスのサービス内容や種類ごとの特徴について解説してきました。デイサービスは利用者にとって住み慣れた自宅で生活しながら必要な支援を受けることができる重要なサービスです。
また家族にとっても介護負担も軽減してくれます。様々なタイプのデイサービスがあるので利用者のニーズに合わせた選択を行い、ぜひ利用者、家族双方が充実した生活を送ることができる施設を見つけてください。