介護施設に入居するにはどうすればよいですか?
介護施設に入るまでのステップは大きく5つに分かれます。
入居までの流れを把握しておけば焦らずに自分たちに合った施設を探せますよ。
ご家族の在宅介護が困難になったとき、介護施設へ入居し介護のプロに任せるのも選択肢の一つです。プロに任せれば適切なケアを受けることができ、家族は生活にゆとりができます。しかし入居するためには何から始めればよいか分からない方もいらっしゃるでしょう。
この記事では介護施設入居までの手順を解説します。入居までの流れを把握しておけば焦らずに自分たちに合った施設を見つけられます。ぜひ参考にしてください。
介護施設に入るまでの流れ
介護施設に入るまでの流れは大きく5つのステップに分かれます。
- 施設探し
- 資料請求
- 見学
- 体験入居
- 契約
それぞれ解説します。
施設探し
介護施設探しを始めるにあたりまずは希望条件を明確にする必要があります。介護施設は施設ごとに特徴があり、提供されるサービス、料金は大きく異なるためです。
以下の条件を軸に施設を絞り込んでいきましょう。
- 施設の種類
- 立地
- 費用
- 介護・医療サービス体制
- 入居条件・退去条件
悔いのない施設選びのために希望条件を明確にするのが重要です。入居後どのような生活を送りたいのかイメージしながら自分たちの希望条件に合った施設を探しましょう。
資料請求
希望条件にもとづいて施設をある程度絞りこめたら資料請求をしましょう。ホームページには載っていない詳しい情報を得ることができます。一般的な資料に掲載されている情報を表にまとめました。
項目 | 内容 |
施設概要 | 住所・施設形態・居室数定員数・運営会社・開設時期 |
建物概要 | 施設面積・構造・土地建物の権利主体 |
設備 | 居室・共有スペース・外観 |
食事 | 食事内容・調理方法・介護食・季節ごとの食事 |
サービス | 介護方針・レクリエーション・リハビリテーション |
医療体制 | 提携医療機関・夜間対応 |
職員体制 | 人員配置・看護師・理学療法士などの要員数 |
料金プラン | 初期費用・月額料金・支払方法 |
周辺環境 | 交通アクセス・近隣商業施設やお出かけスポット |
資料は複数の施設から取り寄せるのがポイントです。比較検討することで自分たちの希望条件に合った施設が見つけやすくなるでしょう。
見学
介護施設への入居を検討するにあたり、見学は非常に重要です。ホームページや資料だけでは施設の実態をつかむことはできないからです。見学の際にチェックすべきポイントは以下の通りです。
- 施設全体の雰囲気
- 建物や設備などの施設環境
- 介護・医療サービス
- 施設へのアクセス
- 契約内容
介護施設は長期間利用することも多く、場合によっては人生の最期を迎える場にもなり得ます。入居後想定と違ったと後悔しないよう、必ず施設に足を運び、自分たちの目で施設の実態をつかみましょう。
体験入居
体験入居とは初期費用を必要とせず、3日から1週間ほどお試しで介護施設に入居できる制度です。
見学だけでは1日の流れを把握するのは難しいでしょう。しかし体験入居すれば施設での生活をよりリアルにイメージできます。体験入居には以下のようなメリットがあります。
- 早朝・夜間の様子が把握できる
- 入居者とコミュニケーションがとれる
- 施設内の設備を体験できる
- におい、音、室温などの生活環境を確認できる
慣れない環境での生活は入居者にとって大きな精神的負担となります。ぜひ体験入居して施設に対する不安を軽減してみてください。
契約
入居する介護施設を決めたらいよいよ契約手続きです。契約手続きは大きく4ステップに分かれます。
- 必要書類の準備
- 面談
- 入居審査
- 契約・入居手続き
入居後トラブルになりやすいのが金銭面です。月額利用料以外に発生する費用や入居一時金の返還規定、退去時返戻金など疑問点があれば必ず質問し、その場で解消しましょう。
介護施設に入る際に必要な書類
介護施設入居にあたっては様々な書類が必要になります。取得に2週間程度かかる書類もあるので余裕をもって準備しましょう。施設によって異なりますが、契約時に必要な主な書類は以下の通りです。
- 印鑑
- 入居申込書
- 住民票
- 健康保険証の原本
- 介護保険証のコピー
- 健康診断書
ここでは注意が必要な健康診断書について詳しく解説します。
健康診断書
健康診断書とは入居者本人の健康状態が記された書類で、入居可否が判断される重要な書類です。一般的に施設側が書式を用意し、かかりつけ医に依頼して書いてもらいます。
注意すべきは作成に2週間程度かかる点です。検査項目によって結果が出るまでに時間がかかる項目があるからです。すぐに受け取れると考えず、時間に余裕をもって準備するようにしましょう。
健康診断書の有効期限は90日と定められており、1日でも過ぎてしまうと無効になってしまいます。また健康診断書の作成には1万円から2万円かかることもあるため注意が必要です。
まとめ
この記事では介護施設入居までの手順を解説してきました。入居までの流れを把握しておけば焦らずに自分たちに合った施設を見つけられます。
ゆっくりと時間をかけて介護施設を探せれば、必ず自分たちの条件に合った介護施設を見つけられるでしょう。ぜひ十分に時間をかけて比較検討し、入居者本人と家族双方が理想的な生活を手に入れてみてください。